シャボテンの植林−ソビエト


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シャボテンの植林−ソビエト

アメリカではシャボテンを退治して地球改造を行なった一例だが、こんどは反対に、シャボテンを植えて茂らせることによって、大規模な地球改造をはかっているのがある。ソビエトの国作りの一つだ。


アラル海北岸から、カスピ海一帯にかけてのいわゆるキルギス地区の付近には、広バクたる大草原砂漠が広がっている。


ひどいところになると、一年を通じて雨か降らない。


そのために土地は焼けこげて、南風が吹くと、砂漠の北側では数百キロにわたって、野も山も林も、みんなかわききった熱風にカラカラに焼き干されて、見る限り緑色のものはみな枯れてしまう。


北風が吹くと、こんどは砂漠の南側一帯が数百キロにわたって、あらゆる植物が枯れてしまい、見る限り焼け野原の砂漠になってしまう。


こうして、うっちゃっておくと、砂漠は四方へ広がる一方である。


そこで考えたのが、乾燥に極度に強いシャボテンをここに植えて、まず日陰と、地中に水分をとどめる試みをしょうというので、選び出されたのが、付近の乾燥地にわずかに枯れ残っていた、ユーフォルビア属のある種の植物で、これを人工的に植林することになった。


その植物の名前ははっきりしないが、緑珊瑚か、またはこの近縁種らしい。
(緑珊瑚は熱帯竹の植物で、寒さに弱いから、キルギス地方の冬の寒さに耐えられないとすれば、これとは違う植物がもしれない。しかし、これに非常に近い植物であることは確かである)


この砂漠地方の乾燥の激しさを物語る有名なエピソードがある。
それは、この辺では朝配達された新聞紙を、テーブルの上などにほうっておいて、夕方になると、手でモムだけで粉々になって飛んでしまう、というのである。


しかし、シャボテンだけは、こういうものすごい乾燥にも耐えて、生きてゆけるのだから、その乾燥に耐える力というものは想像を絶する。


有名な植物改良家のバーバンクも、かねて不毛の地である砂漠にシャボテンを植えて、これを家畜の飼料にしようと港想して、ついに家畜が食べられるトゲナシウチワシャボテンを作るのに成功した。


いまや世界の砂漠の各地で、これが栽培され、バーバンクの夢の実現をはかっているので、地球改造にシャボテンが果たす役割は、少なくないわけである。


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