酒とサボテン
メキシコでは、サボテンから酒を作っている。
竜舌蘭を原料としたプルケ、またはテキラといったような酒で、プルケは日本のドブロクにあたり、
テキラは、まあ、しょうちゅう(焼酎)といったところである。
原料とするアガベは、アガベ・メキシカナまたは、アガベ・アトロビレンスといった、非常に巨大に育つ竜舌蘭で、アガベ・メキシカナなどは、十分に育ったものでは、一株の葉張りが八畳の問いっぱいにもなり、一枚の葉に人問がひとり馬乗りにまたがっても折れないほどである。
プルケは、この竜舌蘭のしんの葉をえぐりとって、そこからにじみ出てたまる樹液を採り、ブタの皮袋の中に入れてつるしておくと、まもなく発酵して酒になる。
テキラは、これを蒸留したものだから、酒精度はずっと強い。
この竜舌蘭の酒とメキシコ人とが切り離せない関係にあることは、日本のそぼくな農山漁村の人々と、ドブロクやしょうちゅうが切り離せられないのと同じである。

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